雌鶏に与えた酢酸フェニル水銀の鶏胚への移行と鶏胚に対する毒性
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概要
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1. 雌鶏に酢酸フェニル水銀を毎日600μg/day宛投与すると産卵率は漸次低下するが, 300μg/day宛投与では80日間投与でも産卵率の低下はみられなかった。2. 卵中水銀は雌鶏への酢酸フェニル水銀投与開始後漸増し約20日以上経過すると卵中水銀はほぼ平衡に達し, このとき雌鶏に与えた1日の投与水銀量の約1/3が卵に移行する。卵中の水銀はほとんど卵黄中に含まれた。3. 卵中水銀濃度3ppm前後で鶏胚の発育は全く抑制された。4. 酢酸フェニル水銀を投与した雌鶏の体内の水銀の分布, またその卵から孵化した雛の臓器や羽毛中の水銀の分布は塩化第二水銀を投与した場合に近似した。
- 日本衛生学会の論文
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