誘発耳音響放射 : ヒトとモルモットの比較
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概要
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ブライエル反射正常なモルモット26耳とヒト男性16耳を対象に, 誘発耳音響放射 (TEOAE) の比較検討を行った. その結果は, モルモット耳において, 筋弛緩剤投与でもTEOAEの波形に変化は見られず, 低酸素負荷前後において, 可逆性の低下を示した. またTEOAEの最大振幅を指標とした入出力曲線を作製すると, 両耳とも強音圧にて飽和傾向を示した. Highest peak frequency (HPF) の分布は, ヒト耳では1kHz周辺に集中し, モルモット耳では2-3kHz間に集中していた. 一方, ヒトとモルモット耳を比較するとTEOAEの潜時及び終了点とも, 3-4倍ヒト耳の方が長い傾向にあった. これらの原因につき観察を加えた.
著者
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植田 広海
名古屋大学医学部耳鼻咽喉科学教室
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中田 誠一
刈谷総合病院耳鼻咽喉科
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斉藤 勲
名古屋大学医学部耳鼻咽喉科学教室
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新井 路子
名古屋大学医学部耳鼻咽喉科学教室
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山本 寧彦
名古屋大学医学部耳鼻咽喉科学教室
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