沈澱法概説(III)秤量形
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概要
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濾過し洗浄した沈澱はつぎに乾燥し強熱して秤量形にみちびく.強熱する目的は吸着されている水分などを取り去り,あるいは不定な組成にあるものを一定組成にみちびくものである.前者はたとえばBaSO<SUB>4</SUB>のような場合であり,後者はたとえばFe<SUB>2</SUB>O<SUB>3</SUB>・<I>x</I>H<SUB>2</SUB>OをやいてFe<SUB>2</SUB>O<SUB>3</SUB>にみちびくような場合である.強熱する場合に,適当な条件でなければ恒量にはならないし,度をこせば一部分が分解したり揮発したりする.沈澱の種類によって強熱温度がちがってくるわけである.これに関しては東北大学名誉教授小林松助先生門下の久しきにわたる研究がある.熱天秤による重量分析研究として発表され,そのまとめが「化学実験学」第1部,第9巻に要約されてある.
- 社団法人 日本分析化学会の論文
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