縮合リン酸共存におけるオルトリン酸の定量法 : リン酸塩の分析化学的研究(第5報)
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
オルトリン酸をリンモリブデン酸アンモニウムとして定量する通常法は,いわゆる縮合リン酸の共存においては不適当である.縮合リン酸は酸性において加熱すると加水分解を起しオルトリン酸に変わる.この報告は,常温操作によって加水分解を防止し,リンモリブデン酸アンモニウムをすみやかに完全沈殿させる条件を決めたものである。試料溶液にあらかじめアルコールを添加し,モリブデン酸アンモニウム沈殿試薬を加えたのちにアルコール濃度が約10%になるようにすると,室温において約10分後には沈殿生成が完結するからこれをロ過洗浄する.この方法によると縮合リン酸,ヒ酸,ケイ酸などは全く沈殿しない.リンモリブデン酸アンモニウムの中和容量法における当量点決定指示薬はフェノールフタレインとチモールフタレインの各消色点の中央をとるのが妥当である.かようにオルトリン酸がP<SUB>2</SUB>O<SUB>5</SUB>として5mg以上存在するときには,±0.3%以内の誤差で迅速定量が可能である.
著者
関連論文
- 縮合リン酸共存におけるオルトリン酸の定量法 : リン酸塩の分析化学的研究(第5報)
- 2-(サリチリデンアミノ)安息香酸を用いる微量銅の抽出吸光光度定量 : シッフ塩基を用いる微量成分の定量(第9報)
- N,N-ビス-サリチリデン-2,3-ジアミノベンゾフランを用いる微量亜鉛の抽出吸光光度定量 : シッフ塩基を用いる微量成分の定量(第8報)
- 沈澱法概説(III)秤量形
- 沈澱法概説(II)濾過
- 沈澱法概説(I)沈澱
- 水中の微量ナトリウムの比色定量法
- 燐酸塩の分析化学的研究(第1報) : Pyro-, Ortho-燐酸塩の新容量法
- 側容器の使用法
- 燐酸塩の分析化学研究(第2報) : オルトおよびメタ燐酸塩類の共存におけるピロ燐酸塩の新容量法
- Dithizoneによる亞鉛の比色定量法 : N,Nhydroxyethyldithiocarbamateによる妨害イオンのmaskingについて
- 指示薬
- ブリリアントグリーンを用いる微量水銀の抽出吸光光度定量
- 17 酸・アルカリ・工業薬品分析
- Colorimetric Determination of Nitrates.I.:1.Critical Study of the Methods Using Concentrated Sulfuric Acid 2.A Method Using Chromotropic Acid
- タイトル無し
- Qualitative Test for Several Phosphates and Some Fundamental Experiment on the Determination of Pyrophosphate by Using Hexaureachromium Chloride Complex:Investigation for Phosphate from the viewpoint of Analytical Chemistry. III
- タイトル無し
- Amperometric Determination of Pyrophosphate by Utilizing Hexaureachromium Chloride Complex as a New Reagent:Investigation for Phosphate from the Viewpoint of Analytical Chemistry. IV