燃焼法による有機物中の微量水銀分析法の改良
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概要
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有機物を酸素または空気中で燃焼させて水銀を分析する方法を改良した.酸素燃焼法では試料の完全燃焼を800〜900℃の高温で行ない,空気燃焼は酸化銅充てん管中850℃で行なった.両法とも燃焼で生成する窒素およびイオウの酸化物をアルカリ金属炭酸塩層中に吸収除去した.燃焼で生成した水銀は金とアマルガムを形成させて捕集し,燃焼終了後これを加熱し水銀蒸気を再生させて水銀蒸気分析計で定量した.金トラップによる水銀の捕集と再生のくりかえし実験を行なったところ,よい再現性が得られた.本研究の範囲内では燃焼による水銀の酸化は認められなか.,た.魚肉その他の生体試料を本研究の方法で分析したところ湿式法の場合と結果がよく一致した.分析所要時間は試料のひょう量を除き約5分以内である.
- 社団法人 日本分析化学会の論文
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