シクロヘキサノン-水系におけるチオシアン酸,塩酸,硫酸の分配 : ジルコニウムとハフニウムの分離ならびに微量定量に関する研究(第9報)
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概要
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チオシアン酸塩の塩酸溶液から,シクロヘキサノンを溶媒として,ジルコニウムとハフニウム相互を分離する溶媒抽出法の基礎研究として,シクロヘキサノンおよび他の数種の溶媒と水との間のチオシアン酸,塩酸,硫酸の分配に関し検討を行なった.<BR>チオシアン酸の分配比は,20℃で,使用したいずれの溶媒においても,大体1~3の間にあり,溶媒間に大きな差異は認められなかった.また,いずれの溶媒においても,酸濃度の増加とともに水相容積は減少し,溶媒相のそれは増加する.塩酸の分配比は溶媒によりかなり異なり,1<I>N</I>付近で,シクロヘキサノンは約1×10<SUP>-2</SUP>,エチルエーテルは約7×10<SUP>-5</SUP>,メチルイソブチルケトンは約5×10<SUP>-4</SUP>である.酸濃度の増加とともに,いずれも分配比は増加する.相容積変化はチオシアン酸の場合と逆に,酸濃度の増加により水相の容積は増し,溶媒相は減じ,ついに1相に混合する.シクロヘキサノン-水系における1<I>N</I>硫酸の分配比は約4×10<SUP>-3</SUP>である.
- 社団法人 日本分析化学会の論文
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