ピリジルアゾレゾルシン(PAR)によるインジウムの吸光光度定量
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概要
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インジウムの光度定量あるいは螢光定量の試薬として従来より,ローダミンB,モーリン,5,7-ジブロモ8-キノリノール,オキシンおよび8-オキシキナルジン,ジチゾン,ネオトリンなどが報告されている.また柴田はPARと類似の化合物であるピリジルアゾナフトール[PAN]を用いる定量法を検討し,分子吸光係数は19,600であると報告した.<BR>PARはPollardらがコバルト,鉛,ウランの光度定量に用い,またBusevらはインジウムをEDTAで滴定するときの金属指示薬として用いている.さきに著者の1人はこの試薬を用いてガリウムの光度定量を行なったが,インジウムを光度定量した報告は見当らないので,はじめて本試薬による定量法を検討した.<BR>インジウムとPARの錯体は510mμ付近に吸収の極大をもち,その呈色は非常に安定であり,分子吸光係数は86,400であって,現在までに報告されている試薬のなかで最高の感度をもつとされているPANより数倍の感度をもっているが,鉄,アルミニウム,ガリウムなど多くの元素が妨害するので,実際の試料の分析に本法を適用するためには,これら妨害元素を除くのに若干の困難があると思われ,分析法としてすぐれているとはいえないように思うが,以下実験結果を述べる。
- 社団法人 日本分析化学会の論文
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