硫酸と共存する重クロム酸イオンの連続定量
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概要
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硫酸と共存する重クロム酸イオンの濃度を化学工業のプロセスにおいて連続的に定量するためにポーラログラフ法の適用を企て,電解条件を実験的に検討するとともに,連続自記測定装置を設計,試作した.<BR>工業的な目的には,0.02<I>M</I>ないし0.001<I>M</I>のフタル酸水素カリウム溶液を支持電解質として加え,重クロム酸イオンの濃度が,10<SUP>-5</SUP><I>N</I>ないし3×10<SUP>-3</SUP><I>N</I>になるように希釈して,滴下水銀電極電位0ボルト(対飽和甘汞電極)で限界電流を測定すれば連続分析が可能である.対極電位の変動は自動的に抑制し,希釈による誤差はバッチ法によってできるだけ小さくなるように設計した.測定は2.5分ごとにくりかえされる.自動記録計の目盛範囲を約0.05<I>N</I>ないし0.12<I>N</I>にした場合,測定精度は測定値の±2%以下であった.さらに染色工程における酸化液中の重クロム酸ナトリウムを連続測定する場合に,予想しうる共存物質として染料,硫酸クロムなどの影響について検討した.
- 社団法人 日本分析化学会の論文
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