コバルト化合物のX線K吸収端の微細構造
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
X線K吸収端スペクトルが物質の化学構造や原子価に関係があり,微細構造のプロフィルおよび振幅の位置から構造化学分析を行なうことができる.<BR>微細構造を測定するためには,高分解能および高精度を必要とするため,従来,複結晶分光系が使用されており,また電源,計数回路の安定性,試料調製法などに技術的な面で問題があった.<BR>著者らはトパズ単結晶を使用し,強度測定法および試料作成法を検討した結果,単一結晶分光系を使用して,従来の方法とほぼ同程度の分解能で精度よく測定できる経験的な条件を確立することができた.<BR>この条件により種々のコバルト化合物について吸収端スペクトルを測定した.その結果,主吸収端および第1振幅は一般に大差なく,微細構造はコバルトの第1近傍の原子に依存することが認められた.コバルト低濃度試料(2〜3%)にっいては,励起出力を上げ,主吸収端から数十eV以内のスペクトルを用いてコバルトの形態を確認することができた.
著者
-
岡本 伸和
東亜燃料工業 (株) 中央研究所
-
小林 昭光
東亜燃料工業(株)中央研究所
-
梶川 正雄
東亜燃料工業(株)中央研究所
-
長谷川 恵之
東亜燃料工業(株)中央研究所
-
岡本 伸和
東亜燃料工業(株)中央研究所
関連論文
- ガソリン基材製造のためのアルキレーション法
- パーキンエルマー240型による石油製品の炭水素分析
- コバルト化合物のX線K吸収端の微細構造
- 散乱体によるコンプトン散乱のピーク位置の変化
- ケイ光X線法によるガソリン中の鉛と臭素の簡略同時定量法
- コンプトン散乱を利用する炭化水素の元素分析法
- 潤滑油中のイオウ,カルシウムおよびバリウムのケイ光X線による迅速同時定量法