表面電離法による銅同位体存在比の測定
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概要
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アトラスCH4型質量分析計を用いて表面電離法による銅同位体存在比の測定法を検討した.<BR>検討したなかでは試料として硝酸銅(II),フィラメント配置としてはダブルフィラメント配置(イオン化フィラメント:レニウム,蒸発用フィラメント:タングステン)を用いた場合が最もよい.またダブルコレクター法によるよりシングルコレクター法によるほうが実用的見地から便利であることが明らかとなった.その際次の諸条件を満足させれば標準偏差で±0.5%(よくて±0.3%)以内の精度で相対的測定が可能であることが明らかとなった.<BR>(1) 同一系列の試料については捕獲イオン量がほぼ同じ値について(このときイオンピークは同じ感度範囲において測定される)相互に比較する.<BR>(2) 同一イオン化ケースを用い,イオン化フィラメント電流および蒸発用フィラメント電流を一定とし,そしてフィラメントに電流を流しはじめてからペンレコーダーを用いて銅のイオンピークを記録するまでの時間を一定とし,さらにペンレコーダーによる記録開始後その初期部分を除き,ほぼ一定時間内に記録されたイオンピークから求めた同位体存在比について相互に比較する.<BR>また一つの試料に要する分析時間は約2時間である.このことは従来かなりの長時間を要していた分析法に比べて多数の試料の迅速な分析法としてすぐれている.
- 社団法人 日本分析化学会の論文
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