分光光度測定法による速度定数の考察 : 金属キレートの置換反応を利用する定量分析法(第1報)
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概要
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銅-EDTA錯体とニッケル-trien錯体との間で起こる置換反応系についての理論的考察はすでに報告されている.ここでは分析化学的見地から,極微量の金属の定量法として適用するために必要な実験条件の基礎的検討を行なった.置換反応は微量のEDTAあるいはtrienを添加すれば,これが接触作用をして著しく反応速度が大きくなる.置換反応で生じた銅-trien錯体の呈色は分光光度計を用い550mμで吸光度の経時変化として測定される.この際の反応速度定数は添加したEDTA濃度と直線関係にある.この速度定数に影響を及ぼすpH,温度,イオン強度,試薬濃度比などについて検討を行ない,定量法としての操作法の確立ができた.実際試料への応用には分離法との併用が考慮されなければならない.
- 社団法人 日本分析化学会の論文
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