クペロン抽出滴定による各種試料中の鉄の迅速定量
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概要
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試料を塩酸に溶解,過酸化水素で鉄(II)を酸化し,過剰の過酸化水素を煮沸して分解する.約7<I>N</I>塩酸濃度としたのちメチルイソブチルケトン(MIBK)で鉄を抽出分離し,MIBK層を7<I>N</I>塩酸で洗浄する.分液漏斗に残したMIBK層に酢酸緩衝溶液と指示薬チロンを加え,そのままクペロン標準溶液で滴定する.MIBKは,ここでふたたびクペロン鉄(III)の抽出溶媒として役だち,銅,アルミニウムの妨害なしに0.5mg以上の鉄が所要時間20分で定量できた.本法を工業用塩酸,工業用硫酸,工業用硫酸銅,銅粉,アルミニウム,アルミニウム合金,アルミニウム青銅,ニッケル合金,亜鉛,マグネシウム,石灰石,大理石,ポルトランドセメントの中の鉄の定量に適用してよい結果を得た.
- 社団法人 日本分析化学会の論文
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