けい光X線分析法によるポリエチレン中の微量の銅,チタンおよびクロムの迅速定量法 : けい光X線分析法による高分子物質中の灰分元素の迅速定量法に関する研究(第2報)
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概要
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ポリエチレン中の微量の銅,チタンおよびクロムを迅速に分析するため,けい光X線分析法を適用し,良好な結果を得た.<BR>まず,特に残留灰分の少ない高密度ポリエチレンの粉末に酢酸銅,フッ化チタン酸ナトリウムおよびクロム酸アンモニウムのメタノール溶液をそれぞれ所定量添加し,ロータリーエバポレーターでかき混ぜながら溶媒のメタノールを揮発除去することにより標準試料を調製した.これらの標準試料を使用して銅,チタンおよびクロムの検量線を作成した.試料の分析にあたっては,最高負荷2kWの金およびクロム対陰極のX線管球を使った.<BR>本分析法の定量範囲はそれぞれ下記のとおりである.<BR>銅:濃度範囲0.2〜10ppmでσ=44〜2%<BR>チタン:濃度範囲1〜30ppmでσ=4〜1%<BR>クロム:濃度範囲0.3〜10ppmでσ=23〜1%<BR>なお,本分析法の分析所要時間は従来の化学分析法あるいは他の機器分析法に比較し,大幅に短縮することができ,ポリエチレン中の微量灰分元素の迅速定量法として非常に有効な方法であった.
著者
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