アントラキノン色素Acid Blue-45(C.I.63010)-過酸化水素を接触指示薬とするマンガン(II)のキレート滴定
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概要
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アントラキノン色素-過酸化水素系におけるマソガン(II)の接触作用について基礎的な検討を行ない,炭酸塩溶液中におけるマンガン(II)の接触反応をキレート滴定の終点指示系とするマンガンの定量法を確立した.<BR>接触酸化の反応速度に及ぼす置換基の影響を数種のアントラキノン化合物について比較した結果,Acid Blue-45(1,5-ジヒドロキシ-4,8-ジアミノアントラキノン-2,6-ジスルホソ酸ナトリウム,C.I.63010)がマンガンの接触分析に最適であった.本接触反応系では溶液のpHとともに炭酸塩濃度が重要な因子であり,炭酸アンモニウム溶液中ではマンガン(II)のほかに銅(II)が弱い接触作用を示した.<BR>既知濃度のEDTAを含む0.4<I>M</I>炭酸アンモニウム溶液50m<I>l</I>に指示薬として0.05% Acid Blue-45 1m<I>l</I>, 3%過酸化水素1m<I>l</I>を加え,マンガン(II)溶液で滴定する.滴定終点では接触酸化がすみやかに進行し,溶液は青から無色に変化する.滴定結果は通常の金属指示薬法とよく一致した.逆滴定法によって亜鉛,カドミウム,水銀,鉛の定量ができる.接触指示薬としてAcid Blue-25,Acid Violet-43などの色素も適用できる.
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