ポリスチレン系強塩基性陰イオン交換樹脂カラムにおける飽和脂肪酸の挙動 : 有機酸のイオン交換クロマトグラフィー(第5報)
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概要
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ポリスチレン系第4アンモニウム型強陰イオン交換樹脂(塩化物形)を用いてイオン交換クロマトグラフィーを行なう場合の,低,中級飽和脂肪酸の挙動について研究した.その結果,ギ酸を除いては一般に炭素数の多いものほどおそく溶出し,また側鎖のあるものは同じ炭素数の直鎖のものより早く溶出することがわかった.このことから,ごく低級の酸を除いては主としてhydrophobic effectが支配的であるものと考えられ,また交換樹脂が電荷を有するにもかかわらず,水に比べるとかなり低い極性の溶媒として挙動することがわかった.<BR>なお,高級の酸では吸着帯の拡散が著しくなり,直鎖のものでは,架橋度8%の樹脂の場合,炭素数5,2%の樹脂では炭素数8あたりが実用上の限界であることがわかった.
- 社団法人 日本分析化学会の論文
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