ステンレス鋼中の微量セリウム定量法
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概要
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ステンレス鋼に添加された0.005〜0.1%のセリウムを定量する際の妨害元素の影響を除くため,試料を溶解した溶液をあらかじめ還元しておき,磁気水銀陰極電解にかけたのち,共沈剤として塩化カルシウムを添加することにより,比較的短時間に正確度,再現精度とも良好なセリウム定量法を得た.試料を王水および過塩素酸で分解し,過酸化水素で還元後磁気水銀陰極電解にかけ,多量の鉄,クロム,ニッケルなどを分離する.電解残液を濃縮したのち,過塩素酸とフッ化水素酸および塩酸カルシウム溶液を加え,フッ化セリウムをフッ化カルシウムと共沈させる.沈殿を熟成後濾別して濾紙とともに白金るつぼに移し強熱する.塩類を硫酸で溶解し,過硫酸アンモニウムで酸化して波長320nmで吸光度を測定する.1試料あたり約4時間で定量でき,ニオブ以外のステンレス鋼に一般に含まれている元素は妨害しない.
著者
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