塩化白金酸を触媒とするハロゲンアルカンのヒドロシランによる還元反応の機構について : 水素化有機ケイ素化合物を用いる還元反応 (第5報)
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
塩化白金酸を触媒とするハロゲンアルカンの還元では (1) この還元反応において見出される選択性は過酸化物を触媒とする遊離基的還元における結果ときわめてよく一致する。 (2) 二三のベンジル型ハロゲン化合物の還元においては相当する還元的二量体が生成される。 (3) ジフェニルピクリルヒドラジルのトリエチルシラン中での着色は塩化白金酸が存在すると速やかに槌色する。 (4) 塩化白金酸存在下でトリエチルシランに対する置換クロロホルム (X-CCl<SUB>3</SUB>) の相対速度の対数と置換基Xの極性置換基定数σ<SUP>*</SUP>値との間には満足すべき直線関係が成立する。反応定数ρ<SUP>*</SUP>は+0.28であり, これはすでに報告したトリエチルシリル遊離基による値 (+0.29) とよい一致を示す。等の事実が見出された。これらの結果からこの反応は遊離基機構類似の特殊機構で進むものと考えられる。
- 社団法人 有機合成化学協会の論文
著者
関連論文
- 液相法によるトリメトキシシランの直接合成
- Sb (OSiR_3)_3型アンチモン化合物の合成とその性質
- ラダーポリシランの合成,構造,性質
- クロルエタン類の遊離基的塩素化
- ケイ素-炭素結合形成反応の最近の進歩
- 生理活性有機ケイ素化合物 : シラファルマカ
- 塩化パラジウムを触媒とするトリエチルシランとケトンの反応 : シリルエノールエーテルの合成
- 塩化白金酸を触媒とするハロゲンアルカンのヒドロシランによる還元反応の機構について : 水素化有機ケイ素化合物を用いる還元反応 (第5報)
- ポリヒドロシランの遊離基的部分塩素化 : 水素化有機ケイ素化合物を用いる還元反応 (第6報)
- 塩化白金酸を触媒とするハロゲンアルカンの還元 : 水素化有機ケイ素化合物を用いる還元反応 (第4報)
- オルガノシリル遊離基による塩素原子引き抜き反応の相対速度 : 水素化有機ケイ素化合物を用いる還元反応(第3報)
- 種々のハロゲンアルカンの遊離基的還元 : 水素化有機ケイ素化合物を用いる還元反応(第2報)
- クロルアルカンの遊離基的還元 : 水素化有機ケイ素化合物を用いる還元反応 (第1報)
- 溶液中におけるクロルエチル遊離基の反応
- Ru,Os (有機合成に用いられる金属化合物の合成と性質特集号)
- 有機ケイ素化合物を用いる合成反応
- ハロゲン化アルキルの熱分解
- 1-置換プロパン類およびCH3CMenCl3-n(n=0〜3)型化合物の遊離基的塩素化 : Homolytic Chlorination of 1-Substituted Propanes and CH3CMenCl3-n Type Compounds
- 官能基を有する脂肪族ハロゲン化合物の還元 : 水素化有機ケイ素化合物を用いる還元反応(第7報)