ネパール・ヒマラヤの氷河周辺における岩盤の凍結破砕作用について
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概要
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ネパール・ヒマラヤにおける通年の気象記録をもとに, 氷河周辺での岩盤の凍結破砕作用の強さについて推定した.標高4000m以上では年間150回以上に及ぶ凍結融解の繰り返しが起こる.とくに標高5000~5500mに露出する岩盤では, 凍結融解の発生期がモンスーン季に一致するため, 凍結破砕の発生に必要な水分の供給が豊富である.この高頻度の凍結融解の繰り返しと豊富な水分の存在下で, 強力な凍結破砕作用が働き, 氷河上へ多量の岩屑が供給されていると考えられる.
- 社団法人 日本雪氷学会の論文
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