氷晶のb軸成長の機構について
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概要
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氷の結晶表面が, 裸の特異面になっている温度領域において, 氷晶のb軸方向の成長 (五角形, ひし形, 台形, 三角形などの氷晶) が議論された.考察された, 一つのモデルを以下に示す.<BR>表面が滑らかである六つのプリズム面が, 2次元核成長機構で成長しつつある時, もし低過飽和度の領域で, あるプリズム面にらせん転位が導入されたとする.その面はフランク機構に支配されて他の面より2倍以上の成長速度を得, 氷晶の成長形は五角形になる.<BR>しかし, 二次元核成長機構がフランク機構よりも卓越している高過飽和度の下では, らせん転位が導入されてもb軸成長は起きず, 氷晶の形は六角形にとどまる.
- 社団法人 日本雪氷学会の論文