霧氷生成に及ぼす各種因子の影響 : 第二報:被着氷物直径・雲水量による影響
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概要
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筆者らは屋内で人工的な霧氷を生成し,年間を通して霧氷の観察を可能にすること,ならびに自然環境下では種々の条件にかなりのばらつきがあることを勘案して,低温室内で超音波加湿器により発生させた噴霧の雲粒を用い,雲粒半径および温度のばらつきを最小限に抑えた実験的研究を行っている.第一報では,着氷形状や着氷速度と実験条件(特に温度・風速)との関係について報告した.本報では,雲水量を先報での値より一桁ほど小さく設定し,被着氷物の直径を5種類さらに材質を2種類変化させ,着氷成長の連続観察を行い,着氷の外観形状および雲粒の捕捉率などを調べた.その結果,着氷長さへの被着氷物直径の影響はあまり認められなかった.また,被着氷物直径が4mm以上では着氷幅はその直径程度までしか成長せず,雲粒の捕捉率は時間の依存をほとんど受けない.一方,4mm以下では着氷は風上に向かって末広がりに成長し,雲粒の捕捉率は大きくなった.被着氷物の材質の差は,着氷の初期を除くと着氷長さおよび雲粒の捕捉率への影響はあまり認められない.さらに,雲水量も気温や風速に併せて着氷の成長に対する大きな影響因子の一つであることなどがわかった.
- 社団法人 日本雪氷学会の論文
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