氷の結晶粒内および粒界内に形成されるチンダル像の形態
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概要
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純度の高い氷多結晶内に, 局所的照射を行い, 結晶粒内および粒界内に独立の内部融解像, すなわちチンダル像を形成し, その形態を観測した.結晶粒界に形成したチンダル像は, その形態が結晶粒内チンダル像と異なっていた.結晶粒内チンダル像には, perturbationを持たない円盤型チンダル像, あるいはperturbationのwave numberが6のチンダル像が存在するが, この実験で観測された粒界内チンダル像のperturbationのwave numberの最小は12であった.<BR>樹枝状になったチンダル像の樹枝間の角度を測定すると, 粒界内チンダル像では15°の倍数であることがわかった.この結果は底面に平行な樹枝間の角度が60°であることとかなり異なっているが, 粒界内チンダル像の形態はHiguchiにょって単結晶内で発見された, 底面に直交するチンダル像の形態と良く似ている.<BR>とがった先端をもつ粒界内チンダル像のperturbationの発生について, 粒内チンダル像と比較して論じた.
- 社団法人 日本雪氷学会の論文
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