肝疾患時におけるaldolase isoenzymeの研究
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概要
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哺乳類のaldolaseには筋肉型,肝型,脳型の3種のisoenzymeの存在が知られており,それらはヒトおよびラット諸臓器,血清に一定の比率で含有されているが,種々疾患においてその比率に変化を来たす.本論文では種々の方法を用いて肝疾患とくに肝癌時のaldolase isoenzymeの変化を検討した.急性および慢性肝炎,肝硬変症,肝癌など種々の肝疾患時,肝組織および血清のFDP, FIP aldolase活性は著しく変化する.しかし, FDP/FIP比をみると,肝癌以外の肝疾患ではあまり変動がみられないが,肝癌では癌組織および血清で著明な高値を示し極めて特異的であつた.電気泳動によるzymogramをみると,肝癌組織では正常肝組織のそれに比べると,肝型aldolaseの増加がみられた. phosphocellulose column chromatographyによる分析では肝癌組織は正常肝組織に比ベ, columnに吸着される分画が減少し,非吸着分画が増加した.
- 社団法人 日本内科学会の論文
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