膵島局所におけるInsulin分泌調節機構に関する研究 : 第2編Insulinの局所性分泌に対する自律神経の支持的関与(メゾ蓚酸塩およびEDTA塩のInsulin分泌作用ならびにその神経性調節について)
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概要
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Insulin分泌に対する神経性調節の膵島における意義を明らかにする目的で,膵静脈血漿中Insulin濃度を下垂体副腎髄質剔出ラット法により直接測定することにより,メゾ蓚酸塩およびEDTA塩の膵局所性Insulin分泌作用を確認したる後,本作用に対する右(背側)迷走神経ならびに内臓神経切断の影響を検討した.メゾ蓚酸塩によるInsulin分泌作用は,注入直後に最高となる迷走神経刺激型であり,EDTA塩のそれは注入後20分前後に最高となるブドウ糖負荷型であること,および迷走神経切断により両作用とも消失するのに対し,内臓神経切断によつては後者の作用のみが消失することを認めた.よつて局所性Insulin分泌作用に対する両神経の支持的関与を結論し,EDTA塩のInsulin分泌作用がその時間的様相においても神経性調節においても,ブドウ糖負荷後の追加分泌と同類であることにかんがみ,かかる生理的Insulin分泌の局所機構に対し見解を表明した.
- 社団法人 日本内科学会の論文
著者
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