2平行流混合層遷移流れに関する実験的研究
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
自由せん断流遷移域流れの特性はほとんど知られていない.しかしながら同伴流は遷移域といえども急激であるから, 混合現象としてみた場合遷移域は以後の乱流混合に重要な寄与をなす.<BR>現象論的研究から次の結論が得られた.2平行流混合層流れにおいては, 流れが仕切り板先端から剥離した直後に平均速度分布に二つの変曲点を有する速度欠損部が形成されるので, 攪乱の成長速度は1平行流混合層流れの17倍となる.本実験のような自然遷移の攪乱の基本モードはMiksadにより拡張された線形理論の結論と一致する.攪乱の非線形成長は両主流速度差に等しい最大乱流エネルギーを得るまで続き, 巻き上げ運動が現れる.これは染料軌跡の可視化によって確認できる.この2次元渦は高流速側のみでなく低速側流体をも同伴するために二重ロール構造を形成する.これはスペクトルの高調波成分の発生に関係している.またこの渦状運動は多量の同伴流をともなっており, 完全に発達した乱流域の同伴流量に一致することを確かめた.かくして予備混合がこの遷移域で完了する.
- 社団法人 化学工学会の論文
著者
関連論文
- 各種スラッジの静置から定常流動に至る間のレオロジー的性質
- 圧密解析 : 近似圧密理論について
- 二平行流混合層流れにおける巻上げ運動中のレイノルズ応力分布
- 圧密解析 : 圧密における粒子層のレオロジー
- 蛍光pH指示薬を利用した局所混合計測
- 壁境界層と2次元渦状運動との相互作用
- 2平行流混合層遷移流れに関する実験的研究
- 局所濃度測定用微小電極の感度
- 強い旋回条件下におけるスワ-ルジェット噴出直後の流動特性
- 回転楕円体気泡の径,形状,移動方向,移動速度の同時測定に関する一方法