静止液体中で正弦振動する円柱に働く流体力
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概要
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粘性流体中で正弦振動する円柱に働く流体抵抗を測定し, フーリエ解析によって振動の一周期にわたる平均の付加質量係数kavおよび抵抗係数CDavを算出して, それぞれの値と操作条件との関係について検討した.<BR>1) 抵抗係数CDavは, 振動のレイノルズ数aωd/νおよび振幅比a/dの関数であり, 1≦aωd/ν≦20の範囲内でCDavに関する新たな実験式を見い出した (a: 振幅, ω: 角振動数, d: 円柱の直径, ν: 動粘度).<BR>2) 修正レイノルズ数dd<SUP>2</SUP>ω/νが比較的小さい場合, kavの実験値とStokesによる理論値との一致は良好である. kavに理論値を適用できるdd<SUP>2</SUP>ω/νの最大値, すなわち臨界修正レイノルズ数はa/dが約2で最小値をとる.<BR>3) 高レイノルズ数領域では, a/dが2近傍でkavは最小値, CDavは最大値をとる. a/dが小さい場合は, kavはほぼポテンシャル理論の値1をとり, 付加質量による力が抵抗力より卓越するため準定常の近似が成り立つ.
- 社団法人 化学工学会の論文
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