酵素抗体法による肝細胞癌フェリチン産生能の検討
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概要
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肝細胞癌39例の癌部および非癌部肝細胞の組織フェリチンをPAP法で染色し0度:陰性,1度:弱陽性,2度:陽性,3度:強陽性の4段階で評価した.癌部のフェリチン染色性は0度10例(25.6%), 1度18例(46.2%), 2度6例(15.4%), 3度5例(12.8%)で非癌部の0度なし,1度2例(5.7%), 2度18例(51.4%), 3度15例(42.9%)に比べ明らかに弱かった.癌部フェリチン3度の群では他群に比し非癌部に鉄沈着が高率にみられた.血清フエリチン値は非癌部鉄沈着例で高値であったが,癌部フェリチン染色性との関連は明らかではなかった.肝癌のフェリチン産生能について考察を加えた.<BR>癌部のフェリチン染色性と血清AFP値とに逆相関の傾向がみられた.
著者
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