慢性活動性肝疾患におけるステロイド療法の再検討合成ステロイド剤及び内因性hydrocortisoneの血中動態について
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概要
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慢性活動性肝疾患におけるステロイド療法をとくに合成ステロイド剤の種類とその選択,投与量ならびに投与方法に焦点を合わせて合成ステロイド剤と内因性hydrocortisone (FK)の血中動態の面から追求した.betamethasone (BM) 1.5mgの1日1回投与後の血中BM及びFKの推移なみ巻と肝障害の重症度に対応してその代謝は遅延し投pa24時間後には血中BMの著明な蓄積とFKの著しい抑制が認められた.BM連日投与ではこの傾向がさらに増強された.一方,prednisolone (P) 15mg 1目1回投与後の血中Pの推移をみると健常対照群と差はなくPは速やかに代謝され投与24時間後には血中より消失しまたFKの抑制も軽度であった.さらにP連日投与では投与量が1.5mg以上の場合Pの蓄積とFKの抑制を認めたがP 15mg間歇投与法ではPの蓄積は軽度となりFKの抑制も次第に解除された.以上の結果を総合するとPは第一選択剤とみなされ特にP間歇投与法が推奨される.一方,BMを投与する場合には投与量,投与回数を最小限に留めるべきであろう.
- 社団法人 日本肝臓学会の論文
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