平田村肝炎に関する血清疫学的研究 : 低補体活性例の肝組織像
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概要
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肝炎多発のみられた“平田村”T地区と対照I地区住民の低補体活性例は,前者が11.2%,後者が4.7%で,1年後のT地区住民の再検査では8.0%に見出された.2度のスクリーニングテストにおいて,寒天内溶血反応法で溶血輪直径が1度以上,8.0mm(10CH 50単位相当)以下の著明な低値を示したT地区住民例のなかの10例について肝の組織像の検討を行った.6例はスクリーニング時および入院時の肝機能検査で異常は認められなかったが,その中の5例は非特異性反応性肝炎(NSRH),1例が非特異性反応であった.肝機能検査で異常が指摘された4例では,2例がNSRH,1例が急性肝炎疑,残る1例がWire mesh fibrosisであった.以上の成績より,SLEや腎炎例以外で,血清補体活性の低値を示した例では,肝機能異常が指摘されなくても肝には何らかの形態学的異常が存在することを示唆している.さらに,血清補体活性の測定は肝疾患診断の補助手段のひとつとして有用と考えられた.
- 社団法人 日本肝臓学会の論文
著者
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吉田 浩
福島県立医科大学 第2内科
-
森藤 隆夫
福島県立医科大学 内科学第二講座
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正木 盛夫
福島県立医科大学第2内科
-
粕川 礼司
福島県立医大第2内科:ニューヨーク州立バッファロー大学細菌免疫学教室
-
西 貞隆
福島県立医科大学第2内科
-
矢吹 孝志
福島県立医大第2内科
-
南 一守
福島県立医大細菌
-
国分 正三
小野町公立病院内科
-
粕川 礼司
福島県立医大第2内科
-
西 貞隆
福島県立医大第2内科
-
森藤 隆夫
福島県立医大第2内科
-
正木 盛夫
福島県立医大第2内科
-
吉田 浩
福島県立医大第2内科
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