肝障害時のlipoprotein-X出現の意義に関する研究 : (I) 実験肝障害と異常リポ蛋白
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概要
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D-Galactosamine (Gal)投与ラットおよび胆管結紮ラットを用い,異常リポ蛋白の検索,および肝組織学的検索を行った.その結果,Gal投与ラットは肝内性胆汁うっ滞をともなった肝障害を生じていること,また胆管結紮ラットは胆汁うっ滞をともなった肝障害を生じていることを認めた.次に,Gal投与ラットおよび胆管結紮ラットのいずれにも,それらの血中にBacto-agar電気泳動で異常リポ蛋白が検出され,それらの泳動像から,これらの異常リポ蛋白は諸家の報告しているラットlipoprotein-X (LP-X)であることおよびヒト胆汁うっ滞時に出現するLP-Xに相当するリポ蛋白であると考えられた.ヒト胆汁うっ滞時におけるLP-X生成機序を検討するうえに,本実験はそのモデルとしてきわめて有用であると考えられる.
- 社団法人 日本肝臓学会の論文
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