3-Me-DABラット肝癌形成過程初期に出現する髄外造血巣に関する病理組織学的研究
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概要
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0.06%3-Me-DAB食飼育ラットの発癌過程初期に駐組織内に出現してくる髄外造血巣の出現頻度をoval cellおよび小型肝細胞の増生の程度との関連性において検索してみた.その結果,髄外造血巣はoval cell出現に伴って認められ,次第に増加してoval cell増生が中等度に達した時最も頻度が高くなり,さらに病変が進行して小型肝細胞の出現する時期から減少しはじめ肝組織の再生が完成する時期になるとほとんどみられなくなった.この消長は,この時期にみられる一過性の血清AFPの上昇,各種酵素の胎仔型への偏倚などの一連の変化と符合すると考えられ,肝が胎仔期に造血臓器であった事を考え合わせると,この時期の肝の胎仔性を示唆する所見と考えられた.
- 社団法人 日本肝臓学会の論文
著者
-
榎本 克彦
札幌医科大学病理学教室
-
伝法 公麿
札幌医科大学病理学第2講座
-
小野江 為則
札幌医科大学第2病理
-
伝法 公麿
札幌医大
-
小野江 為則
札幌医科大学病理学教室
-
伝法 公麿
札幌医科大学医学部病理
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