肝,胆道疾患における血清γ-GTPアイソザイムの検討

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概要

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新しい電気泳動法Pol-E-フィルムシステムを用いて血清γ-GTPアイソザイムを分離し,肝・胆道系疾患の臨床診断的意義を検討した.<BR>本システムによりγ-GTPアイソザイムは3つの分画に分かれ,GT<SUB>1</SUB>, GT<SUB>2</SUB>, GT<SUB>3</SUB>とし,それぞれアルブミンとα<SUB>1</SUB>-グロブリンの中間,α<SUB>2</SUB>-グロブリン,β-グロブリンに相当するところに移動度を認めた.<BR>肝,胆道,膵疾患患者血清98検体を試料とした.その結果,肝実質障害例,総胆管結石例にGT<SUB>1</SUB>分画の相対的増加がみられ,悪性腫瘍による胆道閉塞例にGT<SUB>2</SUB>分画あるいはGT<SUB>3</SUB>分画の増加が高頻度にみられた.<BR>Pol-E-フィルムシステムによるアイソザイム検査は従来の方法より手技が簡単で,短時間で結果が得られる点,臨床検査として利用できる.またγ-GTPのアイソザイム検査は肝,胆道疾患の鑑別診断に有用である.
社団法人日本肝臓学会の論文

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