亜硝酸によるヨウ素イオンの酸化速度
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概要
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気相が共存しない状態での酸性水溶液中における亜硝酸によるヨウ素イオンの酸化挙動を分光吸光度スペクトルの繰り返し測定およびストップドフロー高速反応解析装置による吸光度の経時変化の追跡により観測した.この酸化反応の総括量論式は<BR>2I<SUP>-</SUP>+2HNO<SUB>2</SUB>+2H<SUP>+</SUP>→I<SUB>2</SUB>+2NO+2H<SUB>2</SUB>O<BR>で示され, [I<SUP>-</SUP>] <SUB>0</SUB>< [HNO<SUB>2</SUB>] <SUB>0</SUB>の条件では [I<SUB>2</SUB>] ∞= (1/2) [I<SUP>-</SUP>] <SUB>0</SUB>の量論値でI<SUB>2</SUB>の生成は停止する.一方, [I<SUP>-</SUP>] <SUB>0</SUB>> [HNO<SUB>2</SUB>] <SUB>0</SUB>の条件では [I<SUB>2</SUB>] ∞は (1/2) [HNO<SUB>2</SUB>] <SUB>0</SUB>以上にまで酸化が進行する.これは, HNO<SUB>2</SUB>によるI<SUP>-</SUP>の酸化が密閉容器中で進行すると, 副生するNOが系内に存在する溶存酸素によって酸化されてNO<SUB>2</SUB>を経て, HNO<SUB>2</SUB>を再生する反応サイクルを構成するためと考えられる.<BR>本研究では, [I<SUP>-</SUP>] <SUB>0</SUB>< [HNO<SUB>2</SUB>] <SUB>0</SUB>の条件下での微分法による初速度解析からHNO<SUB>2</SUB>によるI<SUP>-</SUP>酸化速度を定式化した.さらに, 積分法解析によって, 微分法で得られた速度式および速度パラメータの妥当性について確認した.
- 社団法人 化学工学会の論文
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