セラミック膜によるメタン発酵液の濾過性能 : 濾過条件の検討
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概要
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0.04, 0.2, 0.8および1.5μmの4種の孔直径をもつセラミック精密濾過膜を用いて, メタン発酵液のクロスフロー濾過を行い, 圧力, 原液流速, MLSSおよび温度の影響について検討した.<BR>その結果, 限界流束が得られ, その値は原液流速が低いほど, またMLSS濃度が高いほど低かった.<BR>低流速の場合に, 限界流束は膜の孔直径によらなかったが, 高流速では孔径が大きくなるほど限界流束は低下した.<BR>また, 限界流束は液温の上昇とともに増大し, これは透過液粘度の変化で説明できた.<BR>これらの限界流束の挙動を, 膜自身, 目詰まりおよびケーク層による抵抗で解析した. それによると, 低流速の場合には膜面にケーク層が形成されやすく, 大きな透過抵抗として作用するために, 透過流束は著しく低下した.一方, 高流速の場合には主に目詰まりが影響し, この抵抗は膜細孔が大きくなると増加することが明らかとなった.<BR>0.04あるいは0.2μmの孔直径をもつ膜では, 完全に菌体の阻止が可能であった. けれども, さらに大きな孔径の膜では菌体の漏れが少々みられた.
- 社団法人 化学工学会の論文
著者
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松本 豊
静岡県工業技術研究所
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戸塚 好之
静岡県工業技術センター化学部
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松本 豊
静岡県静岡工技セ
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坂田 正
静岡県工業技術センター
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東 登喜久
日本無機 (株)
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高橋 渉
日本無機 (株)
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戸塚 好之
静岡県工業技術センター
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松本 豊
静岡県工業技術センター
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