亜鉛-鉄-アルミニウム系複合酸化物微粒子の高温脱硫性能と耐久性
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概要
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脱硫・再生サイクル操作において高い脱硫性能を持続させるために, 第三金属成分を添加した亜鉛フェライト微粒子を共沈法により合成し, 脱硫剤を調製した.<BR>添加成分として二価のNi, Co, Mg, 三価のAl, Crおよび四価のZr, Si, Tiを取り上げ, 構造物性と脱硫性能の安定性の点から最適添加成分としてAlを選定した.高い脱硫性能を維持し続けるには, 亜鉛フェライト100molに対しAl<SUB>2</SUB>O<SUB>3</SUB>として約14molの含量が最適であることを見いだした.また, 亜鉛フェライトへのそれぞれの添加成分の固溶割合を調べた結果, Al以外の添加金属成分は亜鉛フェライト中にほとんどすべて固溶しているのに対して, Alの場合には添加量の約1/2が固溶し残りの1/2が無定形のAl<SUB>2</SUB>O<SUB>3</SUB>の状態で存在した.このAl<SUB>2</SUB>O<SUB>3</SUB>が脱硫・再生操作において構成微粒子の凝集, 焼結を抑制して構造物性の安定性に寄与しているものと推定した.Zn-Fe-Al-O系脱硫剤による100サイクルの脱硫・再生試験を実施し, 高い脱硫性能が持続することを確認した.
- 社団法人 化学工学会の論文
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