亜鉛フェライト微粒子よりなる脱硫剤の硫化および再生における構造物性変化
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概要
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硫化生成物は主としてZnSとFeSで, これら微結晶の凝集体であり, それらの結晶子径は車鉛フェライト (ZnFe<SUB>2</SUB>O<SUB>4</SUB>) 結晶子径よりも小さかった.硫化によってBET表面積は減少し, より微小な細孔から消滅していき, 硫化温度が高いほどこれら構造物性の変化が大きかった.亜鉛フェライトの表面積が大きいほど生成硫化物の表面積も大きかった. 硫化物を空気酸化によって再生した際, 再生温度が低いと硫酸塩が生成しやすかった.酸素濃度を低くすると硫酸塩の生成は抑制できたが, Fe<SUB>2</SUB>O<SUB>3</SUB>とZnOが残存し再生が不十分であった.硫化物の表面積が大きいほど再生後の表面積も大きかった.再生温度が高いほど再生後の表面積は小さかった.<BR>本脱硫剤の構造劣化をできるだけ小さくして高効率な脱硫・再生サイクル操作を維持するためには, 脱硫再生温度をそれぞれ773K, 973K程度とするのが最適であった.脱硫剤の性能向上のためには硫化のみならず再生時の構成微粒子の凝集, 焼結を抑制すれば良いことが確認された.
- 社団法人 化学工学会の論文
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