流動層を用いた石炭チャーのガス化速度の測定
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概要
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流動層を用いて石炭あるいは石炭チャーのガス化反応速度を測定する方法を提案した。不活性粒子からなる流動層に少量の石炭チャーを投入し, 発生するガスの濃度の経時変化からガス化反応速度を求めた。本法は従来の熱天秤法に比して実際の流動層ガス化装置内に近い粒子加熱速度で生成するチャーの反応速度が求められる点に特徴があると考えられる.<BR>本論文は, まず流動層内の複雑な流動特性等について十分検討を行い, 然る後に太平洋炭チャーの二酸化炭素ガス化反応に本法を適用し求めた初期ガス化反応速度について報告する.投入するチャー粒子量が十分少ない時は, 気泡相と粒子濃厚相問の物質移動抵抗および生成物の阻害効果が無視でき, 微分反応器として解析することができることがわかった.<BR>次に本法により得られた結果を熱天秤により得られた結果と比較し, 本法の妥当性について検討を行った.本法によると, 熱天秤を用いて求めた速度に比べ2倍程度の初期反応速度が得られた.一方, 熱天秤と同じ速度で加熱し生成したチャーについて, 本法を適用して得た速度は熱天秤による速度とほぼ一致することから, 本法の妥当性, および実際の装置に近い加熱速度で反応速度を求めることが必要であることがわかる.<BR>次に, 本法を用い初期反応速度の二酸化炭素濃度依存性および温度依存性を測定したところ, 従来の結果と比べて妥当な結果が得られた.
- 社団法人 化学工学会の論文
著者
-
古沢 健彦
東大 工
-
国井 大蔵
横浜国大 工
-
小島 紀徳
東京大学工学部 化学工学科
-
古澤 健彦
東京大学工学部化学工学科
-
国井 大蔵
横浜国立大学工学部化学工学科
-
古澤 健彦
東京大学工学部 化学工学科
-
小島 紀徳
東京大学工学部 化学工学料
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