コレステロール代謝調節の分子機構と動脈硬化
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
膜結合型転写因子SREBPは, 合成後主として小胞体膜上に留まり, 細胞内のコレステロール量が少ないときには2段階のプロセシングによりN末端側が細胞質へ遊離され, この活性型が核へ輸送され, 核内で種々の脂質代謝関連遺伝子の転写を促進する。SREBPファミリーのSREBP1は主として脂肪酸代謝関連因子の転写を, SREBP2はコレステロール代謝関連遺伝子の転写を制御する。SREBP2の発現はコレステロールにより制御されており, 自らの転写を自己制御する機構を明らかにした。SREBPの新たな応答遺伝子の解析, 活性型の新規な機構による核輸送様式, 核内での速やかな代謝回転機構について, 最近の知見を示した。また, 肝臓におけるコレステロール・胆汁酸合成経路において, 最終産物である胆汁酸の新たな機構によるLDL受容体発現促進機構について論じた。
- 社団法人 日本栄養・食糧学会の論文
- 2003-04-10
著者
関連論文
- 86 卵白アルブミンを認識するT細胞受容体トランスジェニックマウス2系統における抗原特異的応答の解析(動物モデル(2), 第55回日本アレルギー学会秋季学術大会)
- 核内受容体LRH-1とSREBPは相互作用を介して互いに転写活性を負に制御する
- 脂質代謝を制御する転写因子SREBPのユビキチン化による活性制御
- 第77回日本生化学会大会
- アミノ酸過剰投与による培養肝細胞の脂質代謝変動
- 小腸胆汁酸結合蛋白質I-BABPによる核内受容体FXRおよび胆汁酸トランスポーターIBATの活性化
- 転写因子SREBPのSUMO化修飾による活性調節 (第179回必須アミノ酸研究協議会(平成17年3月18日 東京大学))
- バイオファーム研究所取締役所長遠藤章氏
- 核内受容体リガンド評価系の創薬・食品開発研究への応用
- メタボリックシンドローム発症と転写因子SREBP機能の分子基盤
- SREBPによるステロール代謝関連遺伝子発現制御の分子基盤
- 脂質代謝調節の中心的役割を担う転写因子SREBPs
- 核内受容体による脂質代謝制御と食品機能成分 (特集 メタボリックシンドロームと機能性食品)
- 胆汁酸の新たな生理機能と脂質代謝調節
- コレステロールホメオスタシスを担う転写因子SREBP
- 脂質代謝を制御する転写因子SREBPの翻訳後修飾による機能調節
- 胆汁酸の新たな生理機能による脂質代謝制御
- コレステロール代謝調節の分子機構と動脈硬化
- バイオテクノロジーとノーベル賞
- 脂肪酸代謝とSREBP
- HMG - CoA 還元酵素阻害薬開発の歴史から学ぶこと - 発見の経緯からステロール代謝制御まで - 細胞内ステロール代謝の制御
- SREBP による転写調節
- 脂質代謝調節の分子基盤
- 腸管上皮細胞における脂質吸収調節に関する研究:2種類の新規蛋白質の機能と活性調節について
- 食品機能による生活習慣病予防
- 遺伝子発現制御を介した脂質代謝調節の分子基盤
- 大豆イソフラボン類の新たな生理活性評価研究
- 大豆成分の脂質代謝改善効果と核内受容体活性制御
- 小腸上皮トランスポーターの活性調節を介して脂質代謝改善に寄与する大豆たん白質成分の解析
- 小腸ABCA1トランスポーターを介したコレステロール排出を活性化する大豆たん白質の解析 (〔不二たん白質研究振興財団〕第6回研究報告会記録)
- 膜結合型転写因子SREBP--小胞体-核間情報伝達と脂質代謝調節
- メタボリックシンドロームとは
- コレステロール代謝調節の分子機構と動脈硬化
- AMPキナーゼによる脂質代謝制御 (特集 AMPキナーゼと糖・脂質・エネルギー代謝update)
- O28-6 腸間膜リンパ筋でのCD4+T細胞のIL-4過剰産生の維持が食物アレルギー性小腸炎の発症に必須である(O28 T細胞,口演,第61回日本アレルギー学会秋季学術大会)
- グルタミンはSREBP活性化を介して細胞増殖亢進に寄与する
- 柑橘成分ノミリンは胆汁酸受容体を介して血糖低下、抗肥満効果を発揮する
- 脂質代謝制御とアミノ酸の接点を探る (第4回夏のシンポジウム アミノ酸は生活習慣病に役立つか? : アミノ酸とエネルギー制御の視点から)
- 柑橘成分ノミリンは胆汁酸受容体を介して血糖低下、抗肥満効果を発揮する
- 脂質代謝制御の分子食品科学研究:(平成25年度日本栄養・食糧学会学会賞受賞)