長野県下5施設による合同ICTラウンドの実施に係る有用性の検討
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
地域における感染対策水準の向上を目的に,長野県北信医療圏に属する5医療施設において共通点検表を用いて多施設合同ICTラウンドを実施した.ラウンド後には,各施設のICC, ICTメンバーと問題点等の意見交換を行った.また同時にアンケート調査を実施し,この合同ICTラウンドの有用性を評価した. その結果,各施設において感染対策が不十分であったとの指摘が最も多かった箇所は,水まわりの環境であった.アンケート調査からは,多くの施設が自施設の院内感染対策は十分ではないと感じており,今後の院内感染対策で重要視すべき事柄は,教育訓練,抗菌薬適正使用,ラウンド活動,設備の充実の順で多かった. 一方で,合同ICTラウンドの実施については,96%が感染対策で地域連携は有効と回答し,全ての参加者が参加してよかったと回答した.合同ICTラウンド後には,指摘事項について改善を行った施設もあり,合同ICTラウンドの実施は有用であったと判断した. 合同ICTラウンドは,職種と施設を超えて実施される地域におけるチーム医療の一環であり,自施設及び地域の感染対策水準の向上に貢献することが示唆された.
著者
-
清原 健二
北信感染症ネットワーク
-
久保田 健
北信感染症ネットワーク
-
丸山 晴生
北信感染症ネットワーク
-
鹿角 昌平
北信感染症ネットワーク
-
田中 健二
北信感染症ネットワーク
-
飛澤 知佳
北信感染症ネットワーク
-
安岡 信弘
北信感染症ネットワーク
-
堀 勝幸
北信感染症ネットワーク
関連論文
- 新型インフルエンザに対するプレパンデミックワクチン接種に関する意識調査
- ICT活動下におけるMRSA検出状況と抗菌薬使用量の推移の分析
- 原油湧出土から単離した菌株によるナフタレンの代謝
- 870 化学物質のエストロゲン活性に及ぼす代謝活性化の影響(環境工学,資源・エネルギー工学,一般講演)
- 酵母法による環境ホルモンの測定
- 被災地における感染対策のポイント--感染制御専門薬剤師の立場から
- 被災地における感染対策のポイント--感染制御専門薬剤師の立場から
- 被災地における感染対策のポイント--感染制御専門薬剤師の立場から
- 長野県下5施設による合同ICTラウンドの実施に係る有用性の検討
- 被災地における感染対策のポイント--感染制御専門薬剤師の立場から
- 組換え酵母によるエストロゲン様活性スクリーニング法の比較検討
- 長野県下5施設による合同ICTラウンドの実施に係る有用性の検討
- 感染制御分野における技術動向の知的財産権による解析
- P2-096 長野県下7施設におけるAntimicrobial Use and Resistance(AUR)サーベイランス(感染制御(その他),ポスター,一般演題,岐路に立つ医療〜千年紀の目覚め〜よみがえれ!ニッポン!薬の改革は我らが手で!)
- P2-290 後発医薬品に係る知的財産権係争事例の解析(ジェネリック医薬品,ポスター,一般演題,岐路に立つ医療〜千年紀の目覚め〜よみがえれ!ニッポン!薬の改革は我らが手で!)
- 長野県北信の地域感染ネットワークにおける感染防止対策加算の効果