全身性エリテマトーデスの活動性と血漿免疫複合体および補体活性化産物の関連
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
全身性エリテマトーデス患者42名(活動性群5例,非活動性群37例)について,血漿中の免疫複合体(CIC)と補体活性化産物(Bb, C 4 d, iC 3 b, C 5 b-9)を測定し,疾患活動性との関連を検討した. CICは抗C 3 d抗体法(C 3 dCIC)とC 1 q固相法(C 1 qCIC)で測定した. C 3 dCICは,抗DNA抗体価やC 3, C 4, CH 50と相関し,臨床症状の再燃に先行して上昇するなど,活動性の指標として有用であったが, C 1 qCICは活動性との有意な関連は認められなかった.補体活性化産物の陽性率は, Bb 16.7%, C 4 d 38.1%, iC 3 b 85.7%, C 5 b-9 64.2%で,補体の活性化は,古典的経路が主体であったが,第二経路の関与も推定された.臨床的に寛解を維持している症例を,正常補体群とCH 50が25U/ml以下の低補体群に分けて比較すると,低補体群でC 5 b-9が有意に高値を示し,潜在的な補体活性化が持続していると考えられた.また,経時的測定例では, C 5 b-9は,疾患活動性と平行して変動する傾向があった.
著者
-
荒川 正昭
新潟大学第2内科
-
中野 正明
新潟大学第二内科
-
佐藤 健比呂
新潟大学第二内科
-
本間 智子
新潟大学第2内科
-
小澤 哲夫
新潟大学第2内科
-
菊池 正俊
新潟大学第2内科
-
佐藤 健比呂
新潟大学第2内科
-
中野 正明
新潟大学第2内科
関連論文
- ヒトスクアレンエポキシダーゼの遺伝子構造と染色体マッピング
- 慢性気道感染症に対するgrepafloxacinとofloxacinの二重盲検比較試験
- 肺炎に対するgrepafloxacinとofloxacinの二重盲検比較試験
- 慢性気道感染症に対するgrepafloxacinの用量比較試験
- 身体疾患と気分障害(シンポジウム:うつ病の診断・治療上の問題点とコツ,2008年,第49回日本心身医学会総会(札幌))
- IID-30 介護福祉士と看護婦と保健婦のBurnoutとCoping styleに関する検討(職場の医療)
- IIC-7 SLE患者における心理社会的側面について(膠原病・他)
- ID-1 在宅人工呼吸療法患者のQuality Of Life(QOL)について(呼吸器)
- I-3 労働者のバーンアウトとコーピングについて(産業精神保健における心身医学的アプローチ)
- IF-16 医師と保健婦のBurnoutとCoping styleに関する検討(メンタルヘルスII)