嚢胞内CEA値が高値を呈した虫垂粘液嚢胞の1例
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概要
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症例:72歳,男性.主訴は便秘.注腸X線検査では,虫垂が造影されず,盲腸底部に径約2cm大の隆起があり,その中央に小隆起を認めた.大腸内視鏡検査では,虫垂開口部が腫大し,その中心に小隆起を認めた.同部からの生検ではリンパ濾胞過形成がみられた.腹部US,腹部CT検査では回盲部に径約1.5〜2.0cm,長さ約5cm大,嚢状に腫大した虫垂を認めた.虫垂嚢胞と診断したが,悪性病変の合併を否定し得ず,回盲部切除を施行.肉眼的には棍棒状に腫大し,波動感を伴う虫垂であり割面では虫垂開口部はリンパ濾胞過形成や炎症性変化で閉塞されていた.組織学的には腫瘍細胞はみられず,retention cystと診断された.嚢胞内容液CEA値は2000ng/ml以上(血中CEA値1.3ng/ml)と高値を呈していた,この様な症例の報告は見当らず,若干の文献的考察を加えた,
著者
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清水 達也
愛晋会中江病院外科
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土橋 重隆
愛晋会中江病院
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森下 久
愛晋会中江病院
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塩谷 昭子
愛晋会中江病院
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横山 彰介
愛晋会中江病院
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中江 遵義
愛晋会中江病院
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広瀬 誠弥
愛晋会中江病院
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竹内 伸之
愛晋会中江病院
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片山 裕之
愛晋会中江病院
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北山 健
愛晋会中江病院
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