虚血性大腸炎様症状を呈した全身性アミロイドーシスの1例

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概要

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• 下部消化管出血と腹部膨満を主訴とした全身性アミロイドーシスの1例を報告した.症例は70歳,女性で腸閉塞を疑われ当科に入院.注腸造影,大腸内視鏡検査により虚血性大腸炎が疑われた.生検組織の病理検査にてアミロイドの沈着が確認され,全身性アミロイドーシスにより引き起こされた下部消化管出血,腹部ガス異常貯留と診断した.虚血性大腸炎を引き起こす原因のひとつに全身性アミロイドーシスがあげられており,amyloid colitisとして報告されている症例もみられる.消化管出血の機序としてはアミロイド沈着による血管壁の脆弱性亢進や血液供給障害などにより起因する腸虚血,梗塞,穿孔があげられている.虚血性大腸炎を含めた下部消化管出血の原因検索にアミロイドーシスの考慮も必要と思われる.

著者

• 石川 直人

  社会保険宮崎江南病院内科

• 神戸 光

  社会保険宮崎江南病院内科

• 坂本 英典

  社会保険宮崎江南病院内科

• 吉田 隆亮

  社会保険宮崎江南病院内科

• 児玉 健二

  社会保険宮崎江南病院内科

• 前原 忠彦

  社会保険宮崎江南病院内科

• 名越 敏郎

  社会保険宮崎江南病院内科

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