潰瘍性大腸炎に直腸癌を合併した1例
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概要
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患者は68歳,一卵性双生児の姉でその妹とともに潰瘍性大腸炎に罹患し,17年後にdysplasiaと直腸癌を合併した症例である.患者は昭和47年から保存的治療を受けていたが,再燃と緩解を繰り返していた.昭和62年5月注腸および内視鏡的検査で全大腸炎型の潰瘍性大腸炎に伴う直腸癌と診断され,結腸亜全摘出,直腸切断兼上行結腸入工肛門造設術を施行した.切除標本では粘膜は萎縮し,散在性のポリープ状病変を認めた.直腸癌は硬結性腫瘤として触知するが,その粘膜面は平坦で肉眼的癌性所見を認めなかった.組織所見では印環細胞癌と管状腺癌からなる特異な組織像を呈し,ポリープ病変の一部には異型腺管からなるdisplasiaを認めた.自験例の報告とともに潰瘍性大腸炎の癌化に関する問題点について文献的考察を加えた.
著者
-
小島 卓
愛知医科大学第1外科
-
金光 泰石
愛知医科大学 第1外科
-
三輪 雅彦
愛知医科大学第1外科
-
大岩 靖典
愛知医科大学第1外科
-
小池 明彦
愛知医科大学第1外科
-
小島 卓
愛知医科大学消化器外科
-
成瀬 隆吉
愛知医科大学
-
金光 泰石
愛知医科大学第1外科
-
成瀬 隆吉
愛知医科大学第1外科
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