疫学調査よりみた潰瘍性大腸炎の外科療法
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概要
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昭和49年12月末までに発病または再燃のために全国の医療施設で治療をうけた潰瘍性大腸炎1905例の疫学調査を行ない,これらの患者のうち外科手術をうけた333例について検討を加えた.<BR>1)日本において潰瘍性大腸炎に罹患し,外科手術をうけたものはほぼ17%である.<BR>2)地域別にみた手術率は降雪量の多い地方に高率である傾向がみられた.年齢的には20〜49代に手術をうけるものが多い.<BR>3)手術後の死亡率は昭和46年までは高率であり,以後は次第に低くなっている.昭和49年以後の術後死率亡は8%前後である.<BR>4)手術時に診断の確定しないものおよび緊急手術の死亡率は高率であり,特に穿孔,腹膜炎の合併したものの死亡率は高い.<BR>5)潰瘍性大腸炎の死亡者のうち29例は内科側で死亡している.これらは手術の時期を失したものと老えられ,外科手術の適応は迅速に決定することが肝要である.
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