大腸肉腫の治療成績
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概要
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本邦における原発性大腸肉腫201例の集計のなかから88例について治療及び予後に関する文献的考察をおこなつた.<BR>肉腫は癌腫に比して管外性に発育するため早期発見が困難で術後の成績は不良であるが,予後は肉腫の組織学的所見によつて著しく異なる.例えば,細網肉腫,リンパ肉腫,円形細胞肉腫はリンパ行性に転移し早期に死亡する症例が多いが,平滑筋肉腫,線維肉腫は血行性に転移し,一般に予後良好であるが術後3年以上たつて再発することがある.黒色肉腫は全身の臓器に転移しうるもので,予後は全く不良である.<BR>5年以上の長期生存例は現在迄12例あり,そのうちわけは平滑筋肉腫6例,細網肉腫,線維肉腫各2例,リンパ肉腫,黒色肉腫各1例である.<BR>治療は手術的に病巣をできるだけ広範に切除することがもつとも大切であり・化学療法・放射線療法は勿ろ2次的手段である.
著者
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安富 正幸
大阪大学医学部第2外科
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村井 紳浩
大阪大学医学部第2外科
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陣内 伝之助
大阪大学医学部第2外科
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進藤 勝久
大阪大学医学部第二外科
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吉川 宣輝
大阪大学医学部第2外科
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麻生 礼三
大阪大学医学部第2外科
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原 満
大阪大学医学部第2外科
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