Nizofenoneの摘出心臓活動電位に対する作用
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概要
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虚血下脳の保護作用を示すnizofenoneの心臓活動電位および収縮力に対する作用を細胞内微小電極法を用いて検討した.nizofenone(10<SUP>-6</SUP>および10<SUP>-5</SUP>M)はモルモット右心室乳頭筋およびイヌPurkinje線維の活動電位持続時間を著明に延長させ,さらにPurkinje線維では有効不応期を延長させた.V<SUB>max</SUB>は10<SUP>-5</SUP>または10<SUP>-4</SUP>Mで抑制された.乳頭筋収縮力は10<SUP>-4</SUP>Mで抑制された.epinephrineで誘発したPurkinje線維の自動能は3×10<SUP>-5</SUP>および10<SUP>-4</SUP>Mで抑制され,モルモット洞房結節歩調取り電位は10<SUP>-6</SUP>および.10<SUP>-5</SUP>Mで抑制された.nizofenoneの乳頭筋活動電位持続時間の延長作用はquinidineと同程度で,V<SUB>max</SUB>抑制作用はquinidineよりも若干弱かった.以上の結果から,nizofenoneは心筋細胞膜に対していわゆる“quinidine様作用”を示し,その強さはquinidineとほぼ同程度であることが推定された.
- 社団法人 日本薬理学会の論文
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