dl-2{3-(2-Chlorophenoxy)phenyl}propionic acidの薬理学的研究 (第1報)鎮痛・解熱作用について
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概要
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dl-2{3-(2-chlorophenoxy)phenyl}propionic acid(CPP)の鎮痛・解熱作用を各種実験法を用いて検討した.CPPはマウスにおける酢酸writhingを用量依存的に抑制し,そのED50値は経口投与1時間後において47mg/kg,3時間後に31mg/kgであった.また鎮痛効力試験法として特異性の高いラットにおけるbradykiniれ(BK)誘発侵害反応に対しても著明な抑制作用を示し,そのED50値は経口投与2時間後において15mg/kgであった.既存薬との比較においてその効力は上記いずれの実験においてもindomethacin>CPP≈ibuprofen ?? aspirinの順であった.しかし,morphine様の強力鎮痛剤の検定に適すると考えられているマウスにおけるtail pinch法および熱板法ならびにモルモットの皮内にBKあるいはEDTAを注入した時の侵害反応においては,CPPは抑制作用を示さなかった.また,CPPはマウスの各種鎮痛検定法においてcodeineの鎮痛作用を増強した.一方,乾燥酵母で発熱させたラットを用いて解熱作用を調べたところ,CPPは1.25〜5mg/kg,p.o.で解熱作用を示し,aspirinより10〜15倍強力であった.また,ibuprofenとはほぼ同等であったが,作用持続の点ではCPPの方が長時間持続した.
- 社団法人 日本薬理学会の論文
著者
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大川 功
エーザイ株式会社薬物応用研究部薬物評価室
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尾崎 覚
エーザイ株式会社薬物応用研究部薬物評価室
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山津 清實
エーザイ株式会社
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金子 武稔
エーザイ株式会社薬理研究所
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金子 武稔
Tsukuba Research Laboratories Eisai Co. Ltd.
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尾崎 覚
エーザイ株式会社東京研究所
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大川 功
エーザイ株式会社東京研究所
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金子 武稔
エーザイ株式会社筑波研究所
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