モルモット摘出胃自動運動に対する Trimebutine maleate(TM-906)の作用
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概要
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モルモット摘出胃前庭部標本を用い,自動運動に対するtrimebutine maleate(TM-906)の作用を検討し,以下の結果を得た.1) TM-906は,規則正しい自動運動の振幅を用量依存的に抑制し,この抑制された収縮は,外液Ca<SUP>2+</SUP>濃度の増加によって回復した.phentolamine,propranolol,atropineおよびtetrodotoxin存在下でもTM-906の抑制作用は認められた.2) 不規則な自動運動を示す標本にTM-906を添加すると,その運動は規則正しい律動運動へと移行し,この作用は,atropineおよびtetrodotoxin存在下でも認められた,以上の結果,TM-906は自動運動の振幅を抑制し,不規則な運動を規則的にさせるという二面的作用をもつことが示され,これらの作用はいずれも胃前庭部平滑筋に対する直接作用に基づくものと推測された.
- 社団法人 日本薬理学会の論文
著者
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玉木 元
田辺製薬薬理研
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竹永 秀幸
田辺製薬株式会社薬理研究所
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曲渕 徹雄
田辺製薬株式会社薬理研究所
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玉木 元
田辺製薬株式会社薬理研究所
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玉木 元
田辺製薬株式会社生物研究所
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竹永 秀幸
田辺製薬株式会社生物研究所
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