新規中枢性筋弛緩薬 6-Amino-2-fluoromethy1-3-(o-tolyl)-4(3H)-quinazolinone(Afloqualone)の一般薬理作用(I) ―中枢作用について―
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
新規中枢性筋弛緩薬 afloqualone の一般薬理作用としての中枢神経系に対する作用を主としてマウスを用い経口投与で検討した.afloqualone は比較的強い hexobarbital 麻酔時間延長作用および barbital 麻酔増強作用を示したが,これらの作用発現量と筋弛緩作用発現量との比率からみて,afloqualone の麻酔増強作用の強さは chlormezanone のそれより軽度であった.また,afloqualone は自発運動量減少作用,抗最大電撃-,抗 pentylenetetrazol-,および抗 nicotine-誘発痙攣作用,足蹠刺激誘発闘争反応抑制作用,methamphetamine 誘発運動亢進抑制作用,酢酸 writhing 抑制作用,正常体温下降作用,条件回避反応抑制作用を示したが,これらの作用発現量は筋弛緩作用発現量付近であり,したがって afloqualone のこれら中枢抑制作用は chlormezanone および mephenesin に比して弱く,筋弛緩作用の特異性が高いことを示唆しているものと考えられる.afloqualone は 50mg/kg の高用量でもマウスにおける apomorphine 誘発 cage climbing 行動抑制作用,physostigmine 致死抑制作用,serotonin 誘発首振り運動抑制作用,および reserpine 誘発低体温拮抗作用を示さなかった.なお,tolperisone は経口投与では特記すべき中枢作用を示さなかった.
- 社団法人 日本薬理学会の論文
著者
-
山村 道夫
田辺製薬株式会社 医薬開発研究所
-
石田 柳一
田辺製薬株式会社中央検査所臨床薬理部
-
工藤 幸司
田辺製薬株式会社安全性研究所
-
落合 喬
田辺製薬株式会社安全性研究所
-
落合 喬
田辺製薬株式会社 安全性研究所
-
石田 柳一
田辺製薬株式会社 安全性研究所
-
工藤 幸司
田辺製薬株式会社 安全性研究所
関連論文
- Taltirelin hydrate (TA-0910) の一般薬理作用 2. 呼吸・循環器系, 自律神経系および平骨筋, 消化器系, 腎機能ならびに体性神経系に対する作用
- 正常マウスの脳エネルギー代謝に対する Nicergoline の作用
- Taltirelin hydrate (TA-0910) の一般薬理作用 1. 一般症状および中枢神経系に対する作用
- ホモパントテン酸にかんする研究 : (III)ホモパントテン酸の電気生理学的検討
- 17.カルニチンアミドの合成と薬理(第123回協議会研究発表要旨)
- 新規 TRH 誘導体 Taltirelin hydrate (TA-0910) の中枢作用における下垂体-甲状腺ホルモン系の関与
- 新規TRH類縁体,(-)-N-[(S)-hexahydro-1-methyl-2,6-dioxo-4-pyrimidinylcarbonyl]-L-histidyl-prolinamideのラット血中ホルモン濃度に及ぼす影響
- 中枢性筋弛緩薬Afloqualoneのネコ睡眠-覚醒リズムに対する作用
- 新規中枢性筋弛緩薬 Afloqualone の行動薬理学的研究 ラットにおける低率分化餌強化(DRL)反応および条件情動反応(CER)に対する影響
- 新規中枢性筋弛緩薬 6-Amino-2-fluoromethyl-3-(o-tolyl)-4(3H)-quinazolinone(Afloqualone)の一般薬理作用(II) ―末梢作用について―
- 新規中枢性筋弛緩薬 6-Amino-2-fluoromethy1-3-(o-tolyl)-4(3H)-quinazolinone(Afloqualone)の一般薬理作用(I) ―中枢作用について―
- 新抗Parkinsonism薬,6, 6, 9-Trimethyl-9-azabicyclo[3, 3, 1]non-3β-ylα, α-di(2-thienyl)glycolate hydrochloride monohydrate (PG-501)の薬理作用について