培養ラット胎仔肝のGlycogen synthaseならびにTyrosine aminotransferase活性に対するBetamethasone 17,21-dipropionateの作用
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概要
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betamethasone 17,21-dipropionate(BDP)は組織培養ラット胎仔肝においてglycogen蓄積作用を示さず,cortisolと拮抗してそのglycogen蓄積作用を抑制するので,ラット胎仔肝の他のglucocorticoid作用系に対してもBDPは抗glucocorticoid作用を示すかどうかを確かめるため,glycogen synthase(GS)ならびにtyrosine aminotransferase(TAT)活性に対する影響を培養肝切片を用いて検討した.cortisolは3×10<SUP>-8</SUP>M以上の濃度でGSの総活性,活性型活性をともに増加させた.BDPはcortisolとは異なり10<SUP>-6</SUP>Mの濃度でも総活性を増加させず,10<SUP>-6</SUP>M cortisolの作用を完全に抑制したが,活性型活性に対しては3×10<SUP>-8</SUP>M以上の濃度で増加させた.TAT活性に対しては10<SUP>-8</SUP>M以上の濃度でBDP,cortisolともに増加作用を示した,したがって,BDPはラット胎仔肝のいずれのglucocorticoid作用系に対しても抗glucocorticoid作用を示すものではなく,作用系によってはglucocorticoid作用も示すものと考えられる.
- 社団法人 日本薬理学会の論文
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