画像解析システムによる抗潰瘍薬の薬効評価法および Aldioxa 配合製剤を用いたその応用例
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概要
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現在繁用されている実体顕微鏡を用いた実験潰瘍の肉眼的測定法は,非常に時間を要し,また熟練を必要とするために客観的な測定が困難であると思われる.従って,実験潰瘍を客観的に測定する新しい手段として,画像解析システムによる方法を開発した.すなわち本システムは,潰瘍領域を明度,色相,純度の3要素により解析し機械的に潰瘍発生部位を選択させる方式を用いているため,短時間に潰瘍の個数,面積,長さなどのデータを客観的に得ることが可能である.本システムを用いて aldioxa を配合した製剤(NNP)の抗潰蕩作用を水浸拘束ストレス,ethanol,幽門結紮潰瘍モデルで評価したところ,いずれのモデルにおいても102.5mg/kg の経口投与での抗潰瘍作用は若干弱かったものの,2,562mg/kg の投与ではほぼ完全に潰瘍の発生を抑制しその有効性が認められた。このことより,本システムが抗潰瘍薬の評価に非常に有用であり,さらには抗潰瘍薬の開発の助長となるものと考えられる.
著者
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奥村 重年
ロート製薬株式会社事業開発本部開発企画部
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中村 滋
ロート製薬(株)研究所
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林 信一
ロート製薬(株)研究所
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西村 正
ロート製薬(株)研究所
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梅本 充男
ロート製薬(株)研究所
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関口 珠代
ロート製薬(株)研究所
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西原 亨
ロート製薬(株)研究所
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奥村 重年
ロート製薬(株)研究所
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